佐藤譲
天に昇るような多幸感と、全てを突き破るような圧倒的未来志向のパワー。
Maltine Recordsよりリリースされた『Intense Electro Disco EP』収録の「Laser」から感じ取った、「もしかしたら、何かが変わるんじゃないか?」という予感は、今、この『Instinct dazzling starlight EP』の「Instinct dazzling starlight」を聴きながら確かなものへと変わりつつある。
18歳でトミー・リー(モトリー・クルー)のアルバムに楽曲を提供したデッドマウスや、2011年にYouTubeで自身のライヴマッシュアップを発表して以降、kitsuneからオリジナルを発表するなど注目を集め続けるマデオンなど、インターネットの発達によって作品の発表が容易になり、10代で華々しい活躍を繰り広げるクリエイターが増えてきた。ここ日本でもリリカル・スクールのプロデュースやYUKIのリミックスを手がけているtofubeatsや、アニメ『Panty & Stocking with Garterbelt』のサントラを手がけたTeddyLoidなど、10代の頃より活躍してきたアーティストが台頭してきている。banvoxはそんな玉石混交のインターネットの中から産声を上げた鬼子だ。
東京出身、トラック制作をスタートさせて僅か2年たらずというキャリアながら、怒髪天を衝く音圧と、日本人離れした破格のスケール感を持ったこの若者は、日本を代表するインターネットレーベル、Maltine Recordから前述の『Intense Electro Disco EP』をリリースするや、瞬く間に注目を集め、Taku Takahashi(m-flo)をはじめ、あらゆるアーティストからの賞賛を受けることになる。その後、ネットレーベルを中心に作品を発表する他、いち早く彼の才能を評価していたlivetuneことkzの呼びかけにより、ゲーム『ガンスリンガーストラトス』に楽曲を提供するなど、精力的な活動を続けていく。そんな彼の次なるフェーズが、Pixiesのアルバム名を冠したイギリスのレーベル、Surfer Rosaからリリースされる本作『Instinct dazzling starlight EP』だ。
ZEDDやDEADMOU5らを筆頭にアメリカ、そしてヨーロッパで猛威を奮っているEDM旋風と真っ向から張り合うようなタフなビートとベースライン。ド迫力のブレイク。ダイナミックかつドラマチックに展開される「Instinct dazzling starlight」には、彼の音楽の特徴とも言える溢れんばかりのポジティヴなエネルギーが充満し、爆発している。サウンドクラウドに上がった視聴音源はDMC MagazineのBuzz Chartで10位にランク・インしている。かねてより海外向きと言われていたそのサウンドが、改めて満天下で認められた形となった訳だ。
海外で活躍してきた日本人アーティストたちにインタビューすると、必ず口を揃えて言う、日本とは比較にならない契約の細かさやクオリティ・コントロール(そしていい加減さ)。10代の彼の双肩にのしかかったプレッシャーは大きいだろうが、自分を見失わず、ネット世代、日本人ならではミックス感覚やメロディ感覚を存分に活かした楽曲が、海外のシーンで大きなうねりを作り上げているのもフラットな時代ゆえの幸福な現象と言えるのかもしれない。
既にビッグ・レーベルからリリースの声がかかっているという、何やらニヤニヤしてくるような情報も断片的に流れてはいるが、何はともあれ、彼の大きな一歩とその一歩に相応しいビッグ・チューンが生まれたことを心から祝福させていただきたい。
そして、何よりこれほどの大きな才能が、多くの心ある人たちの助力により、点が線となって世に出たことの喜びを噛みしめたい。その世界のあり様こそが現代における、何よりも大きな希望の形だと、そう思うのだ。
SEKITOVA
banvoxって子がすごい。
去年の11月、彼の1つのEPがmaltine recordsからリリースされて以降ほぼ毎日、そんなツイートを今日まで途切れる事なく見ている。各地のクラブやメディア、口コミで彼の事がプッシュされているのを見るたびに僕は友達として、同じユニットとして、とても誇らしく嬉しい気持ちになる。
彼のサウンドの特徴はそれぞれの音が、その他全ての音をしっかりと認識して、自分のベストポジションを測るとともに、自分以外の音全てに全力でその存在価値を後押ししている所にある。だからそれぞれの音はセクションとしてのチームワークが確立されているし、またそれぞれのセクションは1つの楽曲として異常なまでのまとまりをもっている。
とっても独善的な書き方をしたけど、ようはそれぞれの音が持つグルーヴが、他の音のグルーヴを邪魔していないどころか、引き立てているって事で、もっと簡単に言えば、攻めているのにバランス感覚を失っていない。
だからDTMという血の通っていない制作方法なのに音の1つ1つがとてもイキイキしていて、有機的に感じる。彼の楽曲に音楽理論以上のエモーション、エネルギーを感じるのはそう言った理由があるからだと僕は思う。これらはひとえにbanvoxという1人の人間が、純粋に音楽の根源をリスペクトし、ひたすらにその理想を追い求めているからこそなせる業だ。だからbanvoxの楽曲は大衆を突き動かすポピュリズムを持ちながらもEDMという言葉ではまとめきれない、エレクトロのパワーで満ちあふれているのだ。これはPOPでありながら、彼の生き写しであり、どこまでも"Electro"でいて、"banvox"なのである。
前置きが長くなったが、そんなbanvoxからの新しいエレクトロがこのInstinct Dazzling Starlightだ。
彼を一躍ニューヒーローにさせた前作Intence Electro Discoから約10ヶ月ぶりとなるepリリースは、より渋さを増し、洗練されたサウンドを存分に堪能する事が出来る。
表題曲からはじまる今回のepは、おなじみとなったボーカルカットアップからブレイク、ビルドを経てメインのベースパートに入る。途中、ハーフステップになる展開もあり、これまでの彼を総括しているかのよう。だが決して食傷を感じないのはやはり全ての面においてのクオリティが一段と増しているからであろう。
次の07分05秒はそんな安心印だけではなく、我々に驚きをも与えてくれる。完全に世界照準で世界基準のビートがなりはじめるや否やその1音目から完全にその世界に引き込まれてしまう。最初の1分のビートというのは通常クラブでDJが繋ぐための「ミックスポイント」であるのだが、そういったツール的側面を超えたリスニングの1分間として十二分に機能している。つづくシンセのフレーズから沢山の動きが見られるグルーヴィーなベースから、あらゆる言葉がこの楽曲に追いつかないほどのエネルギーを持って時間の中を駆け抜けていく。アウトロ最後のクラッシュシンバルが鳴る頃、僕はまるで大作映画を一本見終えたような多幸感に陥った。また僕の中で密かに作られているbanvox名曲ランキングを更新しなければならない。
3曲目のFallingは、共通したエモーショナル、グルーヴを持ちながらもゆっくり目のBPMで作られた変則エレクトロだ。ep全体を通してみるとブレイク的な役割を持っているとも言えるが、他の曲を引き立てるためというには畏れ多い独立した個性を持っており、落ち着きながらもトラックタイトルに反して大きな高揚を味わわせてくれることは必至である。
そして4曲目にしてep最後の曲であるAwakeningは、前作ep、特にCookieからのbanvoxの成長を大きく実感させてくれる。卓越した音づくりで満足する事なく複雑にプログラミングされたベースに加え、ビートまでをも動かしてこれ以上ないグルーヴを生み出す事に成功しているメインバースをはじめとした全パートはここまでの全ての賞賛を改めて全部書いていきたい程であり、もはや何者のフォロワーでもなく、日本の、世界のbanvoxここにありと結論付けざるを得ない。
意外にも今回のepのトラックの中で一番最初に制作されたこの楽曲は、まさに彼がキッズから、1人のアーティストとして生まれ変わった象徴の一曲だ。
すべてを聞き終わったはずなのに未だ僕のわくわくがおさまらず、また頭から再生してしまうのは、きっとここまでのbanvoxへの思いと、これからのbanvoxへの期待のせいだろう。もちろん彼はただ漠然とここまで歩んできた訳ではない。相当のギャップや苦労にすでに悩まされてきたし、これからもそう言った壁があることとは思う。だがそう言った一切の障壁を乗り越えていくパワーを彼の楽曲達は既に持っているし、その先にある理想郷を目指してほしいと、1人の熱狂的なbanvoxのファンとしては願ってやまない。
とにもかくにも「9月24日」はこれから日本のダンスミュージック業界において歴史的な日となるのは間違いないだろう。
Calla Soiled
Surfer rosaからのリリースおめでとうございます。
banvox氏はMaltine Recordsから「Intense Electro Disco」と言うEPをリリースしていて、
それの中の「Laser」と言う曲を僕はリミックスしたのですが、
リミックスを作る際にデモを聞いた時、正直僕に持っていないものを持っていたのでとても嫉妬しましたし、彼のようになりたいと思った記憶があります。(大人げない…)
僕は彼のような強くハイクオリティな音を作ることが出来ないので…
それで、この「Instinct dazzling starlight」を初めて聞いた時、「Intense Electro Disco」の時よりも一層banvoxと言う一発で理解できるレベルの強烈なサウンドや展開や打ち込みにおける楽しみ方をしっかりと自身が理解をした上で格段にスキルを上達させている事に驚いたし、僕はイビザ行ったこと無いのでわからないんですけど、まるでイビザにでもいるかのような優しくも明るいメロディと激しいワブルベースが交差している様は最高にイカしていると思いました。
一つ一つの音が気持ちいいです。フロアが大盛り上がりすること間違いなしと言った感じがします。
僕はあまりクラブに行かないのでそういう事言うと説得力に欠けるのは分かっているのですが…
でも、逆に考えればクラブ素人の僕でも気持ちが高揚して、天井に張り付きながら顔を赤くして叫びたくなるサウンドであると言う事でしょうか。
しかし、こういうサウンドを日本人が作ることが出来るんだと言う事自体が僕にとっても自信になりますし、誇らしく思います。
今後彼がこれを機会により多くの功績を残してくれる事に期待しています。
Naohiro Yako
クラブ未経験にしてクラブアンセムを生み出す化物ティーンエイジャートラックメーカーbanvox。
Maltine RecordsからリリースしたIntense Electro Discoを継承しつつも、さらにパーティー感を帯びてパワーアップしてる今作。アルバムタイトルの通りクラブでかかった瞬間、ムービングライトやレーザーが眩しいくらい焚かれ、手を上げたくなるような高揚感のあるシンセブレイク。そのブレイクが開放されるやいなや攻撃的でトリッキーなベースやリズムが襲いかかり、聴く者を跳ねさせる。この高揚感と攻撃性の二面性があるbanvoxの曲の醍醐味は今作にも遺憾なく発揮されており、このアルバムもまたアンセムになること間違いないと感じる。
日本で最も面白く先を走るネットレーベルからアンセムを生み、今回は初の海外からリリースという着実な進化を遂げているbanvoxが、これからクラブの現場にも現れ、さらに世界を盛り上げることを期待したい。
RE:NDZ a.k.a. kz
『Intense Electro Disco』という衝撃からおよそ10ヶ月、届いた次なるEPはもはやリラックスした空気すら感じさせる成熟した作品だった。
banvox独特の突撃銃のようなWobbleたちもどこかお澄まし顔だ。
ビートメイクはよりプログレッシブになり、彼が夢想したダンスフロアはより現実と重なり始めた。
だからといって「あぁ、banvoxも大人になっちゃったなぁ」とかそういうことではなくて、彼が次なるステージを見定めた故の小さな変革なのだろう。
海の向こうをも魅了するビビッドな楽曲構築のなかに見え隠れする、どこか日本的なコードワークに緑茶のような安心感を覚える、そんな彼の作品が大好きです。
hisataakaa
めっちゃうまい!びっくりしました。
どのくらいうまいかっていうと「これなんとかさんの別名義だよ」って言われてもなんにも疑わないくらいのレベル!
しかもなんとかさんのとこにはかなりすごい人の名前いれても良いレベル!
若いのにこんなの作っちゃうなんてまたDAWから遠ざかっちゃいそうです。
tofubeats
日本から現行クラブミュージックのど真ん中を歩くおバンボ君の新譜は、 ワブリーなベースもある一方で勢いで押すだけじゃなく引く構成もしっかりあって超ナイス。
一見海外っぽすぎるような気もするけどところどころ感じるメランコリックさに彼なりの色付けも。
世界で行けるっしょ!
Novoiski
表題のInstinct dazzing starlight、Fallingのポップさもさることながら、ブレイクやカット、旋律が見事に調和しているBuildup monster、Awakeningこそbanvox君の真骨頂、いわゆる聴き所だと思う。
これは世代を超えたEPだ。
Pandaboy
banvoxの何が好きって音がカッコイイだけじゃなくて、ちゃんとPOPしてるところが好き。ファンです。
RAMRIDER
banvoxと友達になろう!世界中で争奪戦が起こるその前に。
okadada
こらかなわんわ!青春の汗と若い夜の夢が詰まった作品群、これからの色んな作品も勝手に楽しみにしています。
☆Taku Takahashi
日本にも外国にも通用する、何でも作れちゃう天才くんです。
芳川よしの
日本人で、若手と言う事を抜きにしても、これだけの音を出せるアーティストがはたして居るのだろうか。飛び出す低音は十分なエネルギーを携えているだけでなく、質量さえ持つ勢いだ。そんな10年代の才能が放つ"存在感"をあなたも是非体験してみて欲しい。
tomad
宇宙に行けるっしょ!
David Guetta
Talented
天才的
Tim Healey
Favorite: Instinct Dazzling Starlight
Best Debut EP I ever heard - big big big
自分が今まで聞いたデビューEPの中で一番良い。big big big
Reid Speed
Favorite: Instinct Dazzling Starlight
Very big tunes.
JFB scratch
Favorite: Instinct Dazzling Starlight
Not really too much of a fan of 4 4 beats but the production is really good on this,
b lines, arrangement are sick & like the dubstep switch .. thanks
4つ打ち好きではないんだけど、良くできているよね。Bラインやアレンジが最高。dubstep switch..
ありがとう。
Sangers & Ra
Favorite: Build Up Moster
Build Up Monster and Falling are epic! Awesome 4 track EP. This guy has come from no where. Amazing!
Build Up MonsterとFallingは最高。4曲入りのすごいEPだよね。Banvoxで突然に出てきたんでしょ。Amazing!
Schema
Favorite: Build Up Monster
Great stuff! Will be supporting!
すごい曲だよ。応援しちゃうね!
Anne Savage
Favorite: Instinct Dazzling Starlight
Massive! Love this.
Ceos Rob Ferri
Favorite: Instinct Dazzling Starlight
Floor filling bigness!
クラブフロア埋める!
Kickflip
Favorite: Falling
Wicked edits! Felt like it could groove a bit more though.
エディットが最高。グルーヴがもっとあってもいいと思う位。
Deaf Jams
Favorite: Falling
Hats off to Banvox...wicked release. Super tight production and definitely elements of Far Too Loud and Knife Party in there but it still sounds unique enough to stand out.
Banvoxに脱帽。すごいリリースだ。タイトな作品で”Far Too Loud”や”Knife Party”のエレメントがかなり盛り込まれてるけど、サウンドは独自性が際立ってる。
Palotai Zsoltnak
Favorite: Build Up Monster
absolutly super release ...atomic electrosheeeeeeeeeeet, lovin every tune and playin a lot everywhere thxxx
本当にすごいリリース。すごいエレクトロsheeeeeeeeeeet。全曲好きなのでどこでもかけちゃうと思う。thxxx
Crystal Method
Favorite: Falling
well produced tracks.
よく作られてる曲だね。
Boogiebeat Radio
Favorite: Falling
Falling is a pure gem amidst the grime.
Fallingはダーティーな世界の純粋な宝
Rudy Kizer
Favorite: Falling
wow... stacked top-to-bottom. All tracks will get tested, but guess that 'Falling' and 'Awakening' will get greatest response here.
すごい。最初から最後まで釘づけです。全曲視聴したけど、FallingとAwakeningはここインディアナポリスではかなりいけると思う。
House of Nikki Elise'PODCAST
Favorite: Instinct Dazzling Starlight
fresh, inspiring, love tracks 1,2 & 4
新鮮に刺激を与えてくれる。1,2,4が好きかな。
BBC Asian Network
Favorite: Falling
it's great. .
最高...